日本環境感染学

会員専用ページ
English

Newsお知らせ

一般のみなさまへ

麻しんの流行に関する注意喚起について

Last Update:2016年9月2日

2016年9月2日

一般社団法人日本環境感染学会 会員各位

一般社団法人日本環境感染学会
理事長 賀来 満夫

 現在、関東、関西などを中心に、広域で麻しん症例が発生しています。
 幕張メッセで開催された大規模コンサート(8月14日)への麻しん患者の来場や関西国際空港職員の発症などに関連し、今後、各地での麻しん患者の発生・増加が懸念される状況にあります。

 会員の皆様におかれましては、職員への情報提供、注意喚起をお願いいたします。

・ 職員に対しては、必要な感染対策を再確認し、ワクチン接種についても接種歴や抗体価などを踏まえて必要性に応じて検討する。
・ 発熱・発疹など麻しんが疑われる患者が受診した際は、以下の点を確認する
 1.予防接種歴・行動歴・渡航歴などを聴取し、早期診断に努める
 2.疑った患者の隔離や空気感染予防策を実施する
 3.保健所へ報告し、接触者対応およびその後の対応について助言を求める

「医療関係者のためのワクチンガイドライン 第2版」(日本環境感染学会)を合わせて御確認下さい。

*麻しん(はしか)は、感染力が非常に強く、時に肺炎や脳炎などの深刻な合併症を起こし、先進国でも約1000人に1人が死亡するとされる感染症です。かつては、国内で多数の患者が発生していましたが、予防接種の強化により、近年、患者が激減し、2015年には世界保健機関(WHO)から麻しん排除認定を受けました。しかし、海外からの持ち込み症例を発端とした流行はしばしば発生しており、油断できない状況です。

 [参考資料]
麻しんに関する一般的事項
1. 国立感染症研究所 IASR. 74(4). April 2016 
http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-vol37/6395-idx434.html
2. 厚生労働省 麻しん(はしか)に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/hashika/index.html

[発生状況・疫学]
3. 国立感染症研究所 感染症発生動向(麻しん)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/222-disease-based/ma/measles/idsc/trend/575-measles-doko.html
4. 厚生労働省「麻しんの広域的発生について」(事務連絡)2016年8月24日
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000134554.pdf
5. 国立感染症研究所「麻しんに関する緊急情報」2016年8月25日
http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/655-disease-based/ma/measles/idsc/6709-20160825.html
6. クリエイティブマン「ジャスティン・ビーバー8/14公演にご来場のお客様へのお知らせ」2016年8月25日
http://www.creativeman.co.jp/artist/2016/08jbieber/
7. 西宮市「西宮市の麻しんの発生について」2016年8月26日
http://www.nishi.or.jp/contents/0003936700030006600165.html
8. 松戸市「松戸市内での麻しん発生状況」2016年8月30日
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/shussanshitara/yobousessyu/mashinn-hashika.html
9. 関西エアポート株式会社「空港内従業員の「麻しん(はしか)」感染について2016年8月30日
http://www.kansai-airports.co.jp/news/2016/2417/kixmeaslecase.pdf

[ガイドラインなど]
10. 日本環境感染学会「医療関係者のためのワクチンガイドライン 第2版」
http://www.kankyokansen.org/modules/publication/index.php?content_id=17
11. 国立感染症研究所感染症疫学センター 対策・ガイドラインなど
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles/221-infectious-diseases/disease-based/ma/measles/555-measles-guidlines.html
・ 「医療機関での麻しん対応ガイドライン第六版」2016年5月26日
・ 「医師による麻しん届出ガイドライン第五版」2016年3月9日
・ 「麻しん発生時対応ガイドライン[第二版:暫定改訂版]」2016年6月3日

Copyright © since 2003 日本環境感染学会 All Rights Reserved
このページの先頭へ